理事長・センター長あいさつ

理事長あいさつ

理事長 上谷 良行

この度、中村肇前理事長の後任として理事長に就任いたしました上谷良行です。
これまで勤務しておりました兵庫県立こども病院では小児救命救急センター長として、主に重症のこどもの救急患者を中心に診療していましたので、比較的軽症の患者を対象にするのもこれまでとは少し違った難しさがあるものと考えています。

さて、この阪神北広域こども急病センターは、阪神北圏域における広域連携による小児初期救急医療に特化した急病センターとして、3市1町及び地元医師会の協力のもと平成20年4月に開設されてから10年が経過しました。その間、小児の初期救急医療を円滑に運営するために重要な課題として、1)医師、看護師をはじめとする医療スタッフの確保、2)地元住民の医療者への協力体制の確立、3)地域と連携して安心子育ての情報提供の拠点となることの3つを掲げ、解決に向けて努力を重ねてきました。その結果、延べ27万人以上の子どもたちが受診し、阪神北圏域における休日夜間の小児初期救急医療機関として、なくてはならない施設となっています。

センター開設当時は医師不足による病院勤務医の疲弊などで小児救急医療は崩壊の危機に瀕していましたが、当センターの開設により主として入院患者に対応する二次救急医療機関である地元公立病院の勤務医の負担が大幅に軽減され、当圏域の一次二次救急医療のすみ分けといった医療資源の有効活用が実現しました。

今後この状況を永く維持していくために医療スタッフの確保は不可欠です。引き続き地元医師会をはじめ、大学等に所属する若手医師や子育て中の医師の協力を求めていく必要があります。そのための職場環境の整備には力を入れてまいります。

全国的な少子化の進展や予防接種の効果により、センター受診者数は減少傾向にあります。しかしながら、インフルエンザの流行時には1日500人を超える患者数となるなど、地域住民にとって安心安全のよりどころとして今後もなくてはならない施設であることは間違いありません。次代を担う子どもたちが健やかに成長できるよう、微力ながら貢献してまいりますが、地域の皆様方の「お力」が不可欠です。今後ともご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。


2018年4月


センター長あいさつ

ごあいさつ

センター長 宅見 徹

この度、山崎武美前センター長の後任として就任しました。
これまでは小野市にある北播磨総合医療センターで主に入院治療を必要とするこどもの診療に携わっていましたが、北播磨圏域には当センターのような施設がないため休日夜間は遠方まで行かなくてはならずうらやましく思っていました。
こどもの救急医療では比較的軽症の患者が大半を占めますが、入院治療が必要な子供たちを見逃さず二次救急医療機関に引き継ぐことが求められます。そのための取り組みとして当センターでは看護師によるトリアージ(重症度・緊急性の見極め)を実施し診察の順番を決めています。また、適切な救急搬送が行えるよう救急隊とも定期的に会議を持っています。通常の医療機関とは違って限定的な「応急診療」ですが住民の方々の安心につながる診療が継続できるよう努めてまいります。
センターでの救急診療以外に看護師による「電話相談」や子育てサークルや幼稚園、保育所などに出向いて行う「看護師ミニ講座」をはじめとした正しい知識の普及にも取り組んでいます。
 小児人口が減少している中、安心して子供を産み育てることができるよう、微力ながら貢献してまいります。よろしくお願いします。  

2018年4月